合同条件は覚えるよりも感じましょう。条件を一つ一つ加えていきながら最終的に図形が一意に定まる感覚をつかめればOKです。
合同条件には次の3つがあります。
- 3組の辺がそれぞれ等しい
- 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
- 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
それぞれの合同条件について、確かにこれが満たされたら三角形は一意に決まるよな、とイメージで理解できるようになることがここの目的です。
3組の辺がそれぞれ等しい
アニメーションでイメージ
一気通貫で眺めます。アニメーションです。再生ボタンを押してください。
ステップ・バイ・ステップ解説
まずは2組の辺だけ等しい場合を考えてみる
今考える合同条件は「3組の辺がそれぞれ等しい」ですが、まずは「2組の辺だけ」等しい場合を考えてみます。この場合は、三角形は定まりません。
3組目の辺の条件を追加する
そこで、3組目の辺の条件を追加します。すると、
↑が、
このように↑なり、一意に定まります。
元の三角形に重ねてみても確かに重なるため↓、合同です。
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
アニメーションでイメージ
同様に眺めていきます。
ステップ・バイ・ステップ解説
まずは2組の辺だけ等しい場合を考えてみる
今考える合同条件は「2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい」ですが、まずは「2組の辺だけ」等しい場合を考えてみます。この場合は、三角形は定まりません。
角の条件を追加する
そこで、角の条件を追加します。すると、
↑が、
このように↑なり、一意に定まります。
元の三角形に重ねてみても確かに重なるため↓、合同です。
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
アニメーションでイメージ
ダメ押しで最後の合同条件です。
ステップ・バイ・ステップ解説
まずは1組の辺だけ等しい場合を考えてみる
今考える合同条件は「1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい」ですが、まずは「1組の辺だけ」等しい場合を考えてみます。この場合は、三角形は定まりません。
角の条件を1つ追加する
両端の角のうち、1つだけ追加してみます。1つだけだと三角形は定まりません。
角の条件をもう1つ追加する
そこで、角の条件をもう1つ、合計で2つ追加します。すると、
↑が、
このように↑なり、一意に定まります。
元の三角形に重ねてみても確かに重なるため↓、合同です。
直角三角形や相似も同様
直角三角形の合同条件や相似条件なども同じように考えてみて下さい。例えば直角三角形なら、
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
- 斜辺と他の一辺がそれぞれ等しい
ですが、自分でイメージ作れますか?
上側の条件だけアニメーションを示しますので、下側は自分でイメージしてみてください。
まとめ
合同の証明について、その条件をイメージできるようにしました。条件を一つずつ付加していくことにより図形がどんどん決まっていく様をイメージできるようになれば、問題文の中のどの条件を使えば問題が解けるのかがイメージできるようになります。
しかしながら実は、実際の入試でももちろん証明せよというような問題は出ますが、それ以上に合同や相似、または平行や二等辺三角形といった図形の特徴をつかんで辺の長さや面積を求めるような問題がよく出ます。このブログでは少々発想が必要な平面図形の問題を網羅的に解説しているので、合同や相似などがイメージで理解できるようになれば、そちらにも挑戦してみてください。
例えば、↓の問題2では三角形の合同を発見した上で合同なので長さが等しいことを用いています。合同の証明箇所はこちら。
また↓は問題1も2も平行線の錯角は等しいこと、また二等辺三角形の2角は等しいことを用いて二等辺三角形を発見して長さを求めています。
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