第1宇宙速度とは地球をすれすれに周回するために必要な速度、第2宇宙速度とは地球から無限遠に飛び立つために必要な速度です。それぞれ 7.9[km/s], 11.2[km/s] ですが、各種定数を用いて簡単に求められます。
関連動画として↓の記事も見てください。
第1宇宙速度
第1宇宙速度を求めよ。
万有引力定数:$6.674\times 10^{-11}\mathrm{[m^3kg^{-1}s^{-2}]}$
地球質量:$5.972\times 10^{24}\mathrm{[kg]}$
地球半径:$6378\mathrm{[km]}$
発想としては、物体は円運動をしているわけなので、円運動の運動方程式を立てます。
解
運動方程式より、
$$m\frac{v_1^2}{r}=G\frac{Mm}{r^2}$$
ゆえに、
\begin{eqnarray}
v_1 &=&\sqrt{\frac{GM}{r}}\\
&=& \sqrt{\frac{6.674\times 10^{-11}\times 5.972\times 10^{24}}{6378\times 10^3}}\\
&=& 7.9\,\mathrm{[km/s]}
\end{eqnarray}
第2宇宙速度
第2宇宙速度を求めよ。
各種定数は先ほどと同じ。
こちらは単純な運動ではないので、そのまま単純に運動方程式を解くわけにもいかないです。その代わり、運動方程式を無限遠まで積分した結果として得られる力学的エネルギー保存の法則を用いることができます。「運動方程式を無限遠まで積分した結果として得られる力学的エネルギー保存の法則」については↓の記事を参照ください。
解
力学的エネルギー保存の法則より、
$$\frac{1}{2}m_2^2 = G\frac{Mm}{r}$$
ゆえに、
\begin{eqnarray}
v_2 &=& \sqrt{\frac{2GM}{r}}\\
&=& \sqrt{2}v_1\\
&=& 11.2\,\mathrm{[km/s]}
\end{eqnarray}
まとめ
第1宇宙速度と第2宇宙速度について理解しました。こういった身近な例で基礎を押さえておくことはイメージもしやすく、また思い出す機会も増えるので良いですね。また、教養としても興味深い知識だと思います。
コメント